子供の歯並びの相談にいらしたお母さんがよくこうおっしゃいます。
「うちの子は乳歯のときはキレイな歯並びだったのに、アゴが小さくて大人の歯の大きさが大きいから凸凹になってしまったんです。・・・」
果たしてこれは本当なのでしょうか?
当院で治療を受けている患者さん全ての歯の大きさを計測して平均値と比較しておりますが、大きめであることはあっても大きすぎるというケースはそれほどありません。なかには極端に歯が大きな子もいますが、一般的には平均値内もしくは少し大きいくらいであることが多いのです。
しかし、このお母さんのおっしゃっていることはあながち間違いでもなく、アゴの骨が活発に発育する時期よりも前に大人の歯の交換が盛んになってしまうとアゴの骨の中に納まりきらなくなってしまうこともあります。お子さんのお顔の大きさに対して、やけに前歯が大きく見えてしまうことがありませんか!?
これは歯が大きいのではなく、お顔がまだ小さいので前歯が大きく見えてしまうのです。
ですから、歯の交換があまり早くない方が凸凹にはなりにくいのです。「歯の交換は早熟でない方がいい」ということですね。
生まれてから子供は常に成長・発達していますが、身体の場所によって成長の時期のピークが少しづつ違います。 上アゴは頭蓋骨と接していますので脳が沢山発育する第一次成長期に、下アゴの骨は手足の骨と性質が似ているので手足がグッと長くなり背が急激に伸びる第二次成長期に大きくなるのです。ですから、それぞれのアゴが大きくなろうとしている時期に上手くタイミングを合わせて「出っ歯」や「受け口」の治療を開始することが治療効果につながります。

凸凹の歯並びは、見た目が悪いばかりでなく、上下の歯がかみ合っていないことがわかります。
歯の凸凹やかみ合わせを治すことはもちろんですが、上アゴ、下アゴの骨格のバランスを整えることをメインに治療を進めていきます。成長が終わってしまうと骨格のバランスを整えることは出来ず、歯の移動しか出来なくなるからです。
ですから、「受け口」を治すのに効果的なのは上アゴを成長させることが出来る第一次成長期、「出っ歯」を効果的に治すことができるのは第二次成長期が適しています。
これ以外の時期に治せないわけではありませんのでご安心ください。
第二次成長期(背がぐんと大きくなる時期)以前の子供の矯正治療は、主に上、下のアゴの位置のバランスを整えること、これから永久歯に交換していくにあたって凸凹がなるべく出ないようにすること、を中心に行います。大人のアゴになってしまうとアゴの大きさ、位置はほとんど変えることが出来ないので、凸凹やアゴの位置が悪いのを治すのに、歯を抜かなくてはいけなくなってしまうことがあるのです。 |